アイデアだ!

ぱのこが生活で工夫していること、失敗から得たこと、その他勝手気ままに書いてみる

初めての富士山登山 ~後編~

7月に富士山へ登ることを決意し、8月に登頂するまでのお話(後編)。 前編(富士山を目指してから登山準備まで)はコチラ

出発の朝、5:30起床。ペット(うさぎ)の1泊2日留守分の世話と、ベランダのゴーヤに2日分の水やり。
装備品一式は5合目で受け取る予約をしてるから、Tシャツと短パンとクロックスというラフな格好で家を出た。

【新宿発】高速バスで行く!富士登山

富士スバルライン5合目で出発準備

2018年8月2日朝、都庁1階の大型バス駐車場を出発。木曜日だから高速道路も渋滞無し。「平日バンザイ!」
11:30、富士スバルライン5合目到着。まず雲上閣1階奥にあるやまどうぐレンタル屋のデスクで装備一式を受取る。
非常に重い装備品一式を抱え、ロータリーを挟んで対角線向かいの富士山みはらし3階を拠点に出発準備開始。

登山靴のサイズを心配していたけど、イイ感じ!予約する際、普段の靴のサイズより0.5~1cm大きめサイズを勧められたので、0.5cm大きめを選択してたのでした。

登山スタート時は、トップスは着てきたユニクロのドライEX半袖Tシャツ、インナーもユニクロのエアリズムブラトップ、そして実は、ショーツはダンナ様のボクサーパンツを穿いてたw。(自分のものはスポーツ用途で使いたくなかったし、日頃から朝ジョギングにダンナ様のボクサーパンツを穿いてたから)
!!注!! レディはダンナ様から借りずにレディースのボクサーショーツを穿きましょう!

ボトムスは、レンタル物の窮屈なスポーツタイツにトレッキングパンツ。

ザックの重さについて富士登山ガイドさんが「片手で楽に持ち上げられる程度が目安」とアドバイスしてたから、持ってきたお菓子を厳選しペットボトルを1本減らして軽量化。それでも片手で楽に持ち上げられるほどまではできなかった。

着るもの持ち物の準備はこんな感じで、日焼け止めとUVカットのリップを塗って準備完了。

吉田ルートで富士登山スタート

ちょっと汗ばむぐらいの暑さの中、5合目を出発。幸いなのは曇り空。日射が直に当たらないのがイイ。

一方で実は、その時既にぱのこにもダンナ様にも頭痛が。まさか高山病?!
5合目で早くも頭痛かよ!って心配しながらも、深い深呼吸を意識して続けてたらいつの間にか頭痛はどっかに行ってしまってた。(高山病対策のため3秒間掛けて長く息を吐いたあと胸いっぱい吸い込む深呼吸を意識するようガイドさんに言われてた)

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積雪の重みで幹が曲がってしまった白樺の木

頭痛!嘔吐!下痢!手先の痺れ!高山病!!

歩き始めてしばらくすると便意がジワリ襲ってきた。公衆トイレが大嫌いだから我慢したかったけど、余計なものを出して身軽な体で登りたかったから、生理現象に逆らわないことにする。
6合目のトイレ内で、汗が染み込んだ窮屈なタイツを下すのに苦労して息切れ。そして排出のためのいきみで更なる息切れ。最後にまた窮屈なタイツを穿く格闘でダメ押しの息切れ。この息切れ3動作で頭がクラクラ~っとした。今思えば、これがぱのこの高山病の引き金になったんだと思う…

7合目を目指してる途中、気分が悪くなってきた。耐えられずガイドに吐き気がすることを伝えたところ「吐いちゃったほうがラクですよ。構わず道の脇で吐いてもいいですよ!」と気楽な応答。
いよいよ歩くのが辛くなり、そして嘔吐。
ガイドさんによると、嘔吐は高山病の症状のひとつで、珍しくないことなんだとか。実際、同じツアー参加者で他にも数名嘔吐した方がいらっしゃいました。
もちろん、嘔吐して様子も重篤だと判断したら、ガイドはその人に登山中止を言い渡すそうです。

吐いてスッキリしたけど、体力奪われバテバテ状態で登山続行。
今度はお腹がユルくなってきたのを感じる…
「ギュルルー」っていうのも、波のある辛い痛みも無かったのが不幸中の幸い。しかし、窮屈なタイツの脱ぎ穿きに何度も苦しめられました。

高度が上がっていくほど寒くなり、8合目の山小屋に着くまでには、スタート時の半袖Tシャツの上にラッシュガードとフリースを重ね、手袋もしてた。
宿となる山小屋に入り手袋を脱ぐと、手先に痺れあり。その時は寒さでかじかんでいたのかな?って思ってあまり気にしてなかったけど、帰ってネットで調べたら、これも高山病の症状のひとつみたい。

まぁ、ぱのこから言いたいのは、高山病は症状の出方が人それぞれに様々あるみたいだから、富士登山の情報収集と同じくらいに高山病についてもしっかり予習しておけば、本番で具合が悪くなっても慌てなくて良いかなと。
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8合目で山小屋泊

何度もギブアップしそうな気持にムチ打ちながら、今夜のお宿白雲荘に到着。
まだ食べ物を受け付けられない状態での山小屋ハンバーグカレーは、時間を掛けて半分だけいただく。温かいお茶がバテバテの体に沁み渡った。

山小屋で寝る準備。有難いことに、ダンナ様は隣の寝袋。ツアー予約時には男女別のフロアで休むと聞いていたから、どんなに心強かったことか!

夜空の下で、ペットボトルに持参した水道水で歯磨き。翌朝の歯磨き分とコンタクトレンズ装着時に手を洗う分の水を残しておいた。
寒さに不安があったので、ダウンジャケットとレインウェアも着こむ。
20:45、アイマスク耳栓を装着して寝袋に潜り込んだ。

山小屋は仮眠して体を休める場所

3:45、起床。覚悟してた通り、ほとんど眠れなかった。
途中、暑かったり寒かったりで、寝袋を出たり入ったりを繰り返してたのと、窮屈なタイツの締め付けで体がリラックスできなかったせい。

ぱのこ(157cm/48kg)は普段Sサイズの洋服を着てるから、装備品はMサイズをレンタルしとけば程よくゆとりがあってイイ感じだろうと思ってたけど、ピチピチのタイツにはずっと煩わされっぱなしでした。
膝とかに不安がない限り、伸縮性のある軟らかい生地のタイツのほうがいいんじゃないかなぁと思います。ご参考までに…

ガイドさんが「山小屋で眠れなかった方が多いと思いますが心配しないでください!体はしっかり休めてますから!」って言ってくれたことに、ホッとした。

8合目でも素晴らしいご来光!

4:20、ご来光スポットへ向けて出発。既に地平線は明るくなり始めてた。

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4:20頃、白雲荘の前にて

4:55頃、元祖室に到着。次第に太陽が現れ始め…
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ご来光!

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5:00 元祖室前にて
日本一の富士山で観る日本一美しい日の出。日本人でヨカッタ!

富士山初登頂

足元も完全に明るくなり、いよいよ山頂目指して出発。

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てっぺんは遥か遠く… 心折れそう

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振り返ると美しい太陽と雲海が応援してくれてた!

あともう少し。
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ゴール!
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山頂の扇屋にて朝食。カップヌードルと豚汁をオーダー。そして白雲荘でもらってた助六弁当とともにいただく。
豚汁の温かさと塩分が沁みる。
格別に美味しいと聞いてて楽しみにしてた山頂のカップヌードルは… 微妙だった。途中でおやつ食べ過ぎwww。

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山頂の豚汁サイコー!カップヌードルもぜひ… どちらも800円。
山頂のカップヌードルを忘れられない味にするため、行動食は控えめに

お鉢巡り

ガイド「みなさーん、次はお鉢巡りで本当の頂上に行きますよー!日本で一番高い場所“剣ヶ峰”はあちらでーす。」
ぱのこ「(絶句…)」

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剣ヶ峰「遠っ!」

もうちょっとで日本一高い場所。
休日なら(混雑のため)ここで1時間足踏みさせられるとか。

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台風を監視してた気象庁レーダードーム跡(土台だけ残っている)

剣ヶ峰の一番高い場所、日本で一番高い場所、登頂達成!
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日本で一番高い場所に到達

富士山上空は、羽田から西日本方面へ向かう飛行機の航空路(Y28)になってて、飛行機が数分おきに飛んでくる!
飛行機が大きく白くクッキリ見えることに、飛行機オタぱのこは大興奮でflightradarで便名の確認。

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現地だと飛行機はけっこう大きく見える(写真で伝わらない…残念)
富士山の噴火口!!!
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剣ヶ峰を下り、富士山頂郵便局でハガキを買って、登頂記念のスタンプ押して、投函。数日後、下界の日常に戻って過ごす私たちに向けて。

砂まみれの下山

下山の時。砂の吸い込み防止のため、マスクをする。

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登ってくるとき休憩した山小屋を山頂から見下ろす

火山だから、砂地か小石ゴロゴロ道で非常に足元が悪い。 ガイドさんからかかとを地面に突き刺す感じで歩くように言われてたけど、なかなか難しくて何度もコケそうになる。ってか、2度コケた。

歩を進めるたびに巻き上がる砂埃と格闘しながら、無事に富士スバルライン5合目まで帰還。
汗と砂で髪の毛はゴワゴワ。鼻かめばティッシュに黒い鼻水。爪には砂が挟まって汚い。こんな状態でも無事に帰って来れて、よかった。

富士山みはらし3階にて窮屈で重たくて砂まみれの装備一式を脱いでおさらば。レンタル屋のデスクに返却。持って帰らずに済むのはありがたい!

富士登山でダイエットできた?!

下山後の温泉で2日分の汗と砂を落とした後、バスで新宿へ帰る。
ガイドさん曰く「富士登山は4,300kcalほど消費します!」と。
帰宅後、体重計に乗るのが俄然楽しみになってきた!
で、以下ぱのこデータ公開。

登山前
体重:47.6kg
体脂肪率:27.7%
皮下脂肪率:25.8%
基礎代謝:989kcal

下山後
体重:49.1kg
体脂肪率:23.3%
皮下脂肪率:21.7%
基礎代謝:1068kcal

なんと!体重は増えてました!が、体脂肪率が下がり基礎代謝が上がって、体組成は別人になったみたいに変化してました!
ダイエットというより、シェイプアップになったという感じ??脂肪が筋肉に変わったのなら、嬉しいな!

後半まとめと挑戦する人へアドバイス

  • 足指の爪が伸びていたら適切な長さに切って臨むべし!
  • レンタル品のスポーツタイツはとっても窮屈。心配なら穿き慣れてる私物を使うべし!
  • 高山病防止のため、登山中は深い深呼吸を意識して続けること!これで登頂成功率がぜんぜん違うとガイドさんに言われた。
  • 酸素缶は高山病対策に逆効果になる場合あり。高地順応が遅れてしまうのだとか。
  • 高山病=頭痛オンリーではない!嘔吐とか下痢とかバリエーションがある。
  • スッピンのあなたに誰も興味ない。化粧はせず日焼け止めをこまめに塗り直すべし!
  • 唇もUVカットのリップで日焼け対策忘れず!
  • 暑い寒いは我慢せず調整するべし!立ち止まって脱ぎ着することでグループから遅れるとか気にしない!
  • 宿の山小屋で着てる服全部脱いで下着を変えるとか超面倒!ザック軽量化のため、替え下着の要不要を再度検討すべし!
  • 8合目のご来光も素晴らしい!
  • 登頂のカップラーメンに感動したいなら、行動食を食べ過ぎないこと!
  • 剣ヶ峰の最高峰の標石で記念撮影するのに休日だと1時間待つこともあるらしい。(平日に登るべし!)
  • 下山の道は転ぶことを恐れるな!足元が悪すぎるから仕方ない。転んでもザックが後頭部を守る。(ガイドさん談)
  • 砂だらけになることを想定して準備すべし!(マスク等)
  • 富士登山で4,300kcal消費するけど、体重は減らないかもだけど体脂肪率は減る。基礎代謝は上がる。

おまけ:富士登山の歩数を公開!

富士登山の総歩数は45,818歩でした!
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